血管造影検査とは
カテーテルという細い管を動脈や静脈に挿入し、造影剤を注入して撮影する検査です。
腫瘍や血管の病気(狭窄・閉塞)の診断等を行います。
X線透視装置を用いて透視下でカテーテルを目的部位まで進め、造影剤を注入し、
連続的かつリアルタイムに目的血管を観察します。
基本的には、入院してからの検査となります。
血管造影検査の方法
1. カテーテル挿入部分に局所麻酔を行います。
・検査時の痛みはこの麻酔の注射の痛みだけで、他に苦痛は殆どありません。
2. 穿刺部よりカテーテルを血管内に挿入し、目的部位まで進めます。
3. 目的の血管までカテーテルが到達したところで、造影剤を注入し撮影を行います。
・造影剤注入時に身体が熱くなったように感じる場合がありますが、
一時的なものですので心配はありません。
・短い検査では30分程度ですが、長い治療では4時間程度かかることもあります。
5. 検査終了後はカテーテルを血管より抜き、穿刺部をしばらく押さえ止血を行います。
・検査後、穿刺部位により時間は異なりますが、病室にて安静が必要となります。
血管造影検査の種類
当院で行っている血管造影検査は以下の通りです。
喀血は時として大量喀血(24時間以内に100~600ml以上)を起こすことがあり、
それが原因で窒息死となることもあります。
日頃から原因不明の喀血に悩んでいる方、他の肺病変(気管支拡張症、肺アスペルギルス症、
結核後遺症、気管支動脈瘤、肺動静脈瘻など)からの合併症として喀血が起きている方に対して、
止血を目的として行うカテーテル治療が、この気管支動脈塞栓術(BAE)です。
主に止血剤等の内科的治療が効かない場合に行います。
カテーテルを大動脈または鎖骨下動脈から喀血源となっている血管まで進め、
多種のコイルやヒストアクリルを用いて、血管の塞栓を行います。
止血率は背景疾患にもよりますが、70%~95%程度です。
◎喀血している気管支動脈(左右共通幹)に対してBAEを施行した症例