MRI(Magnetic Resonanse Imaging)検査とは
X線を使用せず、電磁場を用いて体の内部情報を画像化します。
所要時間は約20分~60分です。
検査中は大きな音がしますので耳栓、またはヘッドフォンをしていただきます。
安心して検査がおこなえるよう心掛けておりますので、不安・心配なことがございましたら
担当の診療放射線技師まで遠慮なくご相談下さい。
SIEMENS社製 MAGNETOM Avanto 1.5T
検査の流れ
※ MRIチェックシートを記入して検査当日お持ちください。
1. 来院時、総合受付にある診療受付機に診察券を通し診察受付票をお受け取りください。
2. 放射線科受付に診察受付票を提出いただくと、放射線受付番号用紙(緑紙)を発行いたします。
⇒検査の20分前までに放射線科受付にお越しください。
放射線受付番号用紙(緑紙)
※ 容態の悪い方を優先することもあるので予約時間より遅れることがあります。
ご迷惑をおかけすることがありますが、検査の優先順位をご理解のうえご協力をお願い致します。
⇒ファイルとチェックシートを担当者にお渡しください。
4. 準備室にて更衣を行っていただきます。
金属などを身に着けていないか最終確認をしてから撮影を始めます。
5. 検査終了後は次の場所(診察、他検査、お会計等)へお進みください。
検査の種類
頭部MRI検査
頭部MRI検査により脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、脳萎縮や変形性疾患、脳血管の走行などがわかります。
◎転移性脳腫瘍
多臓器の癌が脳へ転移したものです。
特に頻度の高いものに肺癌、大腸癌、乳癌などがあげられます。
頭痛、吐き気、しびれ、言語障害や感覚障害、精神症状など転移した部分によって様々な症状をきたします。
椎体部(背骨)MRI検査
椎体部MRI検査により骨転移や脊椎症、椎間板ヘルニア、椎体圧迫骨折、脊髄損傷などがわかります。
◎転移性骨腫瘍
多臓器の癌が骨へ転移したものです。
特に頻度の高いものには乳癌、前立腺癌、肺癌などがあげられます。
症状としては転移部の痛みがあります。
他の椎体に比べて白く見えている部位(→)が
転移性骨腫瘍です。
腹部MRI検査
腹部MRI検査により肝臓や胆嚢、膵臓、腎臓などの疾患がわかります。
◎肝細胞癌
肝細胞癌は、基礎疾患として慢性の肝臓病または肝硬変であることが多いです。
早期発見のためにMRI、CT、超音波検査で定期的に検査を続けることが必須です。
癌が小さいと無症状であることが多いですが、大きくなってくると腹部が張った感じや、
腹痛などの症状を起こすこともあります。
肝臓内に黒い丸(→)があります。
これが肝細胞癌です。
検査の注意事項
検査前
・可能であれば金属のない服装でご来院ください。
検査部位によっては検査衣に着替えていただきます。
・造影剤を使用する場合は食事をしないようにお願いします。
・検査が午前中の場合は朝食を食べないでください。
・検査が午後の場合は昼食を食べないでください。
・腹部撮影の場合は食事をしないようにお願いします。
・MRI室には非常に強力な磁場が常時発生しております。
検査室に持ち込めるものには制限がありますのでMRIチェックシートと
以下の表をご参照ください。
金属類 | ヘアピン、眼鏡、ピアス、かつら、取り外し可能な入れ歯、 補聴器、ネックレス、ブレスレット、時計、ライターなど |
磁気カード類 | キャッシュカード、クレジットカード、定期券など |
その他 | 湿布、カイロ、カラーコンタクト、発熱インナーなど |
また、化粧品にも微量ながら金属成分が入っているものがありますので、
出来るだけお化粧はしないようにお願いいたします。
- 以下の項目に該当する方は検査ができない場合がございますので、
事前に医師または検査担当技師にお知らせください。
✓心臓ペースメーカーや植え込み型除細動器(ICD)を使用している方
✓手術の既往があり、体内に金属性のもの(脳動脈クリップ、人工関節など)がある方
✓手術の既往があり、体内に入っているものの材質が不明な方
✓義眼や義歯(インプラント)を磁石で固定している方
✓閉所恐怖症の方
✓刺青をしている方
✓妊娠または妊娠の可能性のある方
検査中
- 検査は通常、MRI装置寝台に仰向けで寝て行います。
- 非常に動きに弱い検査ですので検査中はできる限り体を動かさないようにお願いいたします。
- 検査中はMRI装置から連続的にガーガーガーと工事現場のような音が続きます。
- 検査中、担当技師がモニターを通じて患者様に異常がないかを観察しています。
患者様に気分不快などが生じた場合に知らせる為の、緊急連絡用のスイッチをお渡しします。
検査後
- 検査後は普段通りの生活ができます。
- 検査結果は後日主治医から説明されます。
造影剤の使用に関して
MRI検査の造影剤は、ガドリニウム系造影剤と言われる医薬品を使用し、通常は肘の静脈から注射します。
使用する場合は医師の説明の元、同意書に署名をいただきます。
・次に配当する方は造影剤を使用できない場合があります。必ず主治医にお知らせください。
✓過去に造影剤を使用して気分が悪くなられた方
✓食べ物や薬などのアレルギーがある方
✓気管支喘息のある方
✓現在授乳中の方