局麻下胸腔鏡検査
胸水は様々な病気が原因で起こりますが、悪性腫瘍・結核・肺炎が代表的な病気です。当科では胸水の原因を明らかにするために局所麻酔下での胸腔鏡検査を行っており、最近では年間70件と世界でもトップクラスの件数を誇っております。また確定診断率はおよそ9割と、通常の胸水検査に比べ極めて良好な結果を得ています。
胸水症例は、早期診断が治療の行方を左右するので、最初から胸腔鏡検査を念頭に入院日程を組み、3日以内に検査を実施しています。安全性を考慮して全例手術室で行い、所要時間は30分から長くても1時間と、患者さんの負担軽減に努めています。また、胸腔鏡は検査ばかりでなく、膿胸や全身麻酔が困難な難治性気胸の治療法としても大変役立っております。胸腔鏡検査をスムーズに行うためにはある程度の胸水量が必要です。患者さんをご紹介いただく際には、胸水をあまり抜かないうちに、どうぞ早めにご連絡ください。