喘息・アレルギー・リウマチセンター
概要
東京病院でのアレルギー診療は、平成20年に東京病院に設置された新しい診療科であるアレルギー科を中心に行われてきました。アレルギー科では、現在1日平均20~30人の外来患者さんを診察しており、対象とするアレルギー疾患は、気管支喘息を中心として、花粉症、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、アナフィラキシーなど、多岐にわたっています。
アレルギー性疾患は、同時に様々な臓器に現れるのが特徴です。耳鼻咽喉科に関しては、非常勤医が火曜日の午前・午後、木曜日午前を担当しています。当センターでは、治療の難しい成人喘息患者さんに対し、新しい生物製剤(抗IgE抗体、抗IL-5抗体、抗IL-4受容体抗体)による治療や、気管支温熱療法(気管支サーモプラスティ)を数多く行っています。さらに、スギ花粉症、ダニアレルギーに対する、舌下免疫療法も行っています。また、東京病院には臨床研究部があり、とくにアレルギー疾患については、臨床研究や治験、基礎的研究を積極的に行っています。
2018年3月、東京病院に新たな診療科としてリウマチ科が開設されました。リウマチ科の対象疾患は関節リウマチ・その他の膠原病(関節リウマチも膠原病に含まれますので、このような書き方になります)です。アレルギー性疾患と同様に免疫機能の異常が関連していることから、喘息・アレルギー・リウマチセンターの中に開設されたわけです。近年、膠原病の診断・治療は格段の進歩を見せており、特に関節リウマチの治療における進歩には眼をみはるものがあります。東京病院が貢献すべきこの地域において、リウマチ膠原病の診療を担っている医療施設は決して多くありません。と言うより、少なすぎるため都心の病院への遠距離通院を強いられているのが現状ではないかと思います。近くの病院で的確な診断と適切な治療を提供したいと思います。担当医師が少ない中でのリウマチ科新規開設ではありますが、他施設との連携も十分に考慮しながら診療の任に当たりたいと思います。