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国立病院機構 東京病院

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外来診療予約センター

Tel.042-491-2181

喀血

 喀血は、気管支拡張症・非結核性抗酸菌症・肺アスペルギルス症・肺結核後遺症・特発性喀血症・肺癌など様々な病気が原因で起こりますが、止血が困難な場合は命にかかわることも多く、専門的治療が必要となります。ところが、止血治療を専門に行っている施設は極めて少なく、インターネットで検索してみると西日本では岸和田盈進会病院、東日本では当院ぐらいしかみあたりません。当院では2011年7月の喀血外来(毎週火曜日)を開設しましたが、呼吸器基幹病院からのご紹介、あるいは患者さんご自身で、近隣だけでなく遠方からもたくさんの患者さんが受診されています。あらかじめ時間内に予約していただきますと、造影剤の注射による3D-CTアンギオグラフィー検査を行って喀血の原因血管をみつけ出し、当日中に今後の治療方針についてご説明することが可能です。このCTアンギオグラフィーは手に取るようにわかるすばらしい画像ですので、一度ご覧になればよく納得していただいて治療に入っていただけるものと思います。
治療は「超選択的動脈塞栓術」といって、足の付け根の動脈からカテーテルという特殊な細い管を挿入して胸部の喀血原因血管だけに詰め物をして出血を止めるというものです。原因血管にプラチナ製の特殊なコイルを詰めていくのですが、極めて専門性の高い技術を要します。この技術は2012年度は152例と日本でもトップレベルの治療実績によって支えられています。止血の成功率は1年後でも85%と極めて高く、合併症もほとんどない安全な治療法です。
私ども喀血部門は、呼吸器内科医師・放射線科技師・専属看護師でチームをつくり、喀血で困っている患者さんのためにもこの分野でのトップを目指し、常に向上するよう努めております。


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